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先日も触れましたが、琴奨菊の特集記事のカテゴリーを3年近くも
更新していなかったのは、我ながら意外でした。

稀勢の里や豪栄道では、もう30に迫ろうという数の記事を書いて
いるのに、琴奨菊の記事は今日で8本目。

しかし考えてみると、琴奨菊については3年前から今の特徴とも
言える、「右四つでも寄っていく」「廻しが引けなくても寄っていく」
という相撲を既に見せています。当時の記事を読み返すと、そう
書いています。

結局、稀勢の里や豪栄道に対しては、言いたいことや気付いたことが
頻繁で、ついつい書くことが多くなり、琴奨菊は先日の日馬富士にも
通じますが、この3年間、自分の相撲を貫いてきたということでしょう。

さて大関昇進基準について、直近3場所33勝に関しては、まぁ良い
でしょう。しかし、テレビにしろ新聞にしろ “33勝” を取り上げ過ぎと
感じますね。33勝未満だったので今場所は無理〜〜と勝手に判断
されてるようで、・・・何となくイヤです。

昭和の大関昇進は、千秋楽にドキドキとワクワクがありましたよ。
「昇進できるのかなぁ・・どうかなぁ」というね。何たって昇進基準が
マチマチでしたから。

でも、本当はマチマチであるべき部分も必要では、とも思います。

例えば、上位力士が2横綱と5大関という7人での3場所33勝は
1横綱2大関で上位が3人の33勝よりも、当然難しいわけです。

前者の場合、それだけ難敵揃いの中で好成績を上げても
「5人も大関がいるから」と言われるかもしれません。不公平な
感じはありますね。

平成十四年の琴光喜の34勝での見送り時は、2横綱4大関。
(両横綱休場ですが)直前の出島と雅山の大関陥落の影響も
大きかったですね。

後者の場合は、上位力士に全敗しても33勝の可能性はあります。
楽に見えます。ただこの時点で上位が3人ということは、ランキングに
すれば、第4位となります。そこで好成績ならば大関の声は当然。

という風に、その状況によって大関昇進基準は多少変わっても
当然なのだから、3場所33勝は結構ですけど、それを声高には
言われたくないかな・・・という感じでしょうか。

もちろん、相撲内容や安定感・将来性など、数字以外の部分が
どれだけ大関昇進基準に加味されているのかも、気になります。

ところで昭和の大関昇進基準は甘かったとよく言われ、実際に
そうなんですが、直近6場所での成績を見れば、実は大差無いん
ですよ。昔で58勝前後、今で60勝前後ぐらいです。

少し前で言うと若の里、平成十四年から十六年ぐらいまでは
本当に強くて安定していました。若の里は3場所33勝のための
“12勝の壁”を意識し過ぎて大関を逃した、という印象があります。

その若の里が琴奨菊の “12勝の壁” になったのも、巡り合わせ
ですね。

琴奨菊に関しては、名古屋場所の見送りは妥当だとしても、
大相撲秋場所では、魁皇引退によるランキングアップと直近6場所
の実績を考えれば、11勝でも当確とすべきだと思いますが・・・。

たぶん、33勝の数字が躍るんだろうなぁ・・・。

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大相撲秋場所、4日目まで2勝2敗という成績ではありますが、
今場所の琴奨菊の勝った相撲は、実に琴奨菊らしい型による勝ち方
をしています。

初日の魁皇戦もそうでしたが、4日目の栃乃洋戦も本来の体勢です。
上手を取る位置が良いのはもちろんですが、左の差し手が生きている
のが効いています。

序盤で両横綱に当たりましたが、充分に左を差させてくれませんでした。
この展開になれば横綱でも危ない、という型を今持っている力士ですが、
それだけ警戒もされていました。

横綱でも琴奨菊に左を差されるのは、相当に嫌なのです。脇の甘さと
いう課題は残りましたが。

「一つで大関、二つで横綱」と前にも書きましたが、そういう意味では
琴奨菊は大関候補のイメージがくっきりと感じられます。

本領を発揮する予感が膨らむ、ここまでの勝ちっぷり。
初日・2日目と続けて書いた、安馬と豪栄道も良い流れの相撲です。

一気に突っ走ってほしいところですね。

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秋場所に向けての期待の力士ということで、今日は琴奨菊について
書きます。大関への足掛かりへ、後一歩のところまで迫っていた琴奨菊
の、今場所の巻き返しや如何に。

琴奨菊は横綱・大関にとって、やりにくい力士です。その割には、
あまり嫌がられているという感じではありません。

例えば朝青龍は、琴奨菊を苦手にしていません。しかし正面から四つには
組みません。上手側に重心を持っていき、投げで決めようとします。

琴奨菊と胸を合わせたくはないのです。優勝した春場所がそうでした。
この一番、途中で上手が切れた琴奨菊でしたが、かまわず寄りました。
正面から組むと、朝青龍も苦戦します。

琴奨菊は、がぶるから相手よりも重心が低くなるというのもありますが、
その体型にも優位性があります。

あの頑強な肩幅と胸板で、かいなを返されると相手の体は浮きます。
おっつけて上手を狙うよりも、踏み込んで、かいなを返して相手の上手を
近くしてから充分の体勢に持っていく、そういう相撲が見たいですね。

密着出来ずに、引き技で落ちるという場面もありました。密着するため
には、立合いの当たりと踏み込みも大事になります。

かつての武蔵丸(体のサイズは違いますが)のような、かいなを返して
相手の体を浮かせる相撲が、琴奨菊の理想だと思います。

トレードマークのがぶり寄りも、琴奨菊の場合は上手を引くことよりも、
かいなの返しとセットと言えるでしょう。

よく比較される、部屋の大先輩である元大関琴風のがぶり寄り、今でも
ときどきDVDで見るのですが、かなりムゴいがぶり寄りです。

がぶりながら、がぶり寄りの体勢に持っていくような強引さ。激しく
小刻みのがぶり、そして鬼のような形相。

琴風は、腰の重い力士の形容である「砂袋」のような体付き。完全に
下半身主導の相撲が取れました。そういえば筋トレの影響からか、「砂袋」
タイプの力士は、今ほとんどいないですね。

琴奨菊は重心こそ低いのですが、上半身も発達しバランスは砂袋では
ありません。琴風のがぶり寄りとは異なるでしょう。まず体勢を作っての
がぶり寄りですね。

腕力をもっと付けて、上手投げを見たいという意見もあります。
もし投げ技を身に付けるとしたら、上手出し投げが良いと思われます。

今の琴奨菊は、結構体重があります。となると、後方に重心がかかると
厳しい部分があります。無理な投げは呼び込むことになります。

前傾姿勢のままで仕掛けられる上手出し投げを、がぶり寄りとセットで
やると面白いでしょう。かつて「怒涛の寄り身」と呼ばれた横綱東富士も
巨漢力士でしたが、上手出し投げを得意としていました。

琴奨菊で気になるのは、ライバル力士に強い面がありますが、先輩には
決して分が良くないところです。礼儀正しい好青年?それは土俵を降りて
の話、年上の力士にもっと厳しい面を出してほしいですね。

最初に書いた、横綱・大関にとってやりにくい相撲なのに、嫌がられない
というのは、性格も関係しているかもしれません。インタビューを聞いて
いても、あまりにも好青年。

一癖も二癖もありそうな部分を、隠すような受け答えの豊ノ島。
丁寧な口調ながら、顔は怒ったようなままの稀勢の里。にこやかな琴奨菊、
まさに3人3様。

普段はもっとも温厚な表情でも、土俵では鬼の形相でムゴい相撲を見せた
琴風がお手本でしょうか。

「ひとつで大関、ふたつで横綱」と言われます。琴奨菊は、まず一つを
完全に自分のものにして、大関を掴んでほしいと思います。

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琴奨菊のブログが人気だそうですね。

高見盛は別格として、土俵入りで拍手が多い関脇以下の力士というと
安馬に稀勢の里・豊真将といったところです。実力では遜色ない琴奨菊
に拍手が少ないのには、以前から気になっていました。

それが夏場所は少しずつ、琴奨菊への拍手も大きくなっていました。

ライバルの安馬・稀勢の里とは同格の拍手がほしいと常々思っていました
が、福岡在住の私にとっても、福岡県出身の琴奨菊が全国区の人気を得る
のは、うれしいものです。

ここ2場所は8勝止まりですが、やはり初場所前半の快進撃と、再出場後
の後半戦の頑張りが強烈な印象を残しています。

上手を引けなくても、右四つの状態でも、寄れるようになった琴奨菊ですが
裏を返せば、得意の型になることが少ないとも言えます。

しかし左四つ右上手にならなくても、強引に攻めるところが琴奨菊の長所
だと思います。投げの強い両横綱に対して、止まってしまうことは琴奨菊
が最も避けなければならないことです。

多少無茶でも、イケイケドンドンの相撲で良いと思います。上位陣はこれ
から、大型力士が増えてくるでしょう。大関を狙うにはさらなる強引さが必要
になってくるように思われます。

がぶり寄りの先輩、元大関琴風は優しい顔をして、本当に強引な"がぶり"
だったような記憶があります。

快勝した後、花道で破顔一笑する琴奨菊の個性は、ブログでも知られる
ようになったことでしょう。その個性をさらに濃くするような強引な"がぶり"
を来場所に期待したいところです。土俵入りの拍手の多さも。

琴奨菊のヒザの具合は、どこまで復調しているのでしょうか。たいへん気に
なるところです。

初場所7日目までの琴奨菊の相撲があまりに素晴らしかったので、先場所は
内容・成績ともに大相撲ファンにとって満足できるものではありませんでした。
朝青龍戦は見事でしたが。

初場所は、琴奨菊の相撲の型が完成したと感じるほどでした。今の体と技術
を生かしきった、充実した相撲内容は大関近しと思えました。型が出来たと
いう意味では、安馬や稀勢の里に完全に差をつけていました。

先日の琴欧洲のときにも書きましたが、部屋の大先輩である元大関琴風とは
がぶり寄りで共通していましたが、ヒザのケガまで共通してしまいました。

琴奨菊と琴風、同じがぶり寄りでも微妙に違います。琴奨菊は広い肩幅と
厚い胸板で、あおるように豪快にがぶります。琴風は対照的に上半身の厚み
は大してありませんでしたが、重い腰が特徴で小刻みに激しくがぶりました。

両者のがぶりを比較すると、腰の重さを利しての琴風は、体を預けるように
して寄っていたのに対し、琴奨菊は差し込んでから寄る相撲なので、琴風の
がぶりよりもヒザを深く曲げる必要があります。

もちろん2度もケガをし、関脇から幕下まで落ちた琴風よりは軽傷ですから
心配もほどほどに、期待したいですね。

琴奨菊の凄いところは、廻しを引けなくてもがぶれるところで、これは琴風
には出来なかった芸当です。

それにしても琴風は、本当に安定した成績を残した大関でした。
在位22場所で皆勤21場所、勝ち越し場所が20場所、2ケタ勝利が
13場所、8勝7敗は最後の勝ち越しを含めて、たったの2場所。

初場所の琴奨菊には、ひょっとしたら大勝ちするのではとのワクワクした
ものを感じました。安馬や稀勢の里には、まだ感じたことの無いものです。

あのワクワクした感じは、確かに"大関" を意識させるからこその、ワクワク
だったと思います。

完全復調しているか、ワクワクとドキドキが半々です。


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